⑪ 死にかけ里帰り育児編

産後うつの母親に言ってはいけない言葉ワースト5

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こんにちは、ミィです。

今回は「病んでる母親をもっと病ませる言葉について」です。

 

~これまでの話~

産後の体調不良にも関わらず、頑張って育児してたら産後1ケ月で産後うつに。勇気を出してメンタルクリニックを受診するも「育児が苦手なだけ」認定されてしまった。

産後うつを悪化させたNG言葉を格付けしてみた

私は産後1か月でうつ病の症状が出ていました。

ですが、自分も家族も、まさか私がうつ病だとは思わずに「一時的に情緒不安定になっているだけだろう」と軽く考えていました。

産後100日まで気付くことなく病状は悪化したのですが、その間、家族から言われた数々の言葉は深い心の傷になっています。

それでは、実際に言われて傷付き、産後うつを悪化させた言葉たちを格付けしてみます。

1位 母親はみんな辛いものだ系

衝撃度 ★★★★★

うつ悪化させる度 ★★★★★

じわじわ来る度 ★★★★★

「母親はみんな同じ」
「母親は眠れなくて当たり前(4時間眠ればいい)」
「自分だけ特別だと思わないで」

これは文句なしの1位です。私は、うつ病の症状で、眠れない、焦燥感、不安感、異常な疲労感などの症状が出ていたのですが、「お母さんはみんな同じ」と言われ、「世の中の母親は、こんなに体調が悪い中で眠らないでやっているんだ。ちゃんと出来ない私は母親失格なんだ。」と思い込んでいました。

 
うつ病だから出来ないのが正解だったのですが、「自分がダメだから出来ない」と謝った認識をもっていたんです。「みんなやってることだから、あなたもできるよ」と、励ますつもりで言ってるのでしょうが、逆効果です。

2位 正論による暴力系

衝撃度 ★★★★

うつ悪化させる度 ★★★★★

じわじわ来る度 ★★★★★

「母親としての覚悟がない」
「あなたが産んだんだからやるしかないでしょ?」

育児をやらなきゃいけないのは痛いほど分かっているし、出来ていない自分を責めているときに、「やるしかないでしょ」と言うことは、励ましではなく、説教です。

 

説教は甘えている人間にするものであって、本当に病んでいる人間にすると自殺の原因にしかなりません。

3位 母親原理主義系
衝撃度 ★★★

うつ悪化させる度 ★★★★

じわじわ来る度 ★★★★★

「母親は特別なんだよ」
「母親になるってことは自分を捨てること。自分なんかない。」
「保育園に預けるなんてかわいそう。」

 

「母親として失格だ」と思い込んでいる人間に、「母親は特別だ」と言われても、「できてない私はダメ人間」とネガティブに脳内変換するだけです。
 
「母親なら自分を捨てろ」という言葉は、自己犠牲を貫けない自分に罪悪感を持たせることになります。
 

「保育園に預けるのは悪いこと」という固定観念を植え付け、「仕事はやめられても、母親業をやめることは出来ない。育児から逃げるには、死ぬしかない」と思わせてしまいますので、危険です。

4位 気休め系

衝撃度 ★★

うつ悪化させる度 ★★★★★

じわじわ来る度 ★★

「辛いのは今だけ」
「○カ月になれば夜眠れるようになるから、それまでの辛抱。」

一見すると優しい言葉ですが、ただの気休めに過ぎません。私は「あともう少し頑張れば楽になるかもしれない」と思ってしまい、メンタルクリニックを受診するのをガマンしてしまいました。

 

これからの言葉は、うつ病治療を始めるのを遅らせる原因になりえます。

5位 子どもを生贄にして来る系

衝撃度 ★★★

うつ悪化させる度 ★★

じわじわ来る度 ★★

「子どもがかわいくないの?」
「泣かせてかわいそう」

子どもがかわいく思えないのは、産後うつ病の特有の症状のようです。私は子どもがこわかったですし。

 
そのことで「自分は異常な母親だ」と自責の念をもっているので、「子どもがかわいくないのか」などと言われると、自責の念を深めるだけです。
 

子どもが泣くのは母親のせいではないのに、「泣き止ませられない私は母親失格だから」と自分を責めてしまいます。

番外編
「私の方が大変だった(今の人はいいよね)」

「苦労して育てないといい子に育たない」

「あなたが子育て出来ないってことは、私の子育てが失敗したってことだからね」

正常なときに言われたら、「何言ってるの(笑)」で済まされる類の迷言も傷つきます。やめてください。

病んでいる母親は何気ない言葉に死ぬほど傷つくもの

普通の精神状態で言われたのなら聞き流せる言葉なのでしょう。

しかし、そのときの私は毎日「いつ死のうか」と考えるほどに精神的にギリギリでした。

言われた言葉は、心をぶん殴るほど凶器で、うつを悪化させる原因にもなりました。いまだに言われた言葉を思い出し、涙が出ることもあります。

うつ病のときは、正常では考えれられないほど、ものごとをネガティブに捉えてしまいます。

家族が悪意なく発した言葉によって、私はこう思っていました。

「育児はみんなやっていることなのに、私は母親としてダメなんだ」

「もっと辛抱しなきゃいけないんだ」
「母親業をやめるには死ぬしか方法はないんだ」
「私は、母親なれないんだ」
家族には謝ってもらいましたし、「誰が言ったのか」は、もはやどうでもいいのですよ。 


何気なく発する言葉が、病んでいる母親をこれほどまでに追い詰めるものなのか
ということを知ってもらいたいと思います。 

 
私にとって、救われた言葉は入院中の主治医が言ってくれたこの言葉でした。
 
「育児ができて当たり前のことだなんて思わない。人の手を借りてやればいいんだよ。子どもをかわいいと思えないのは普通です。昔の人は育児の大変さを忘れているだけで、かわいいと思ってる余裕はなかったと思うよ。」
 
どんな言葉がその人を救うのか、それは人それぞれです。でもどうせなら、叱咤激励で母親を追い詰める言葉より、自責の念を取り払う言葉をかけたいと、私は思います。
 
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ミィの産後うつブログが本になりました。
ブログに書いた産後うつ体験記や、精神科医のアドバイス、産後うつチェックリストが載っています。