こんにちは、ミィです。

「産後うつ」のリアルを知ってほしい!

今回も、読者の方の産後うつ体験記をご紹介します。

記事を書いていただいたのは、あおばさんです。あおばさんは、現在、6か月の女の子のお母さんです。

それではどうぞ。




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あおばさん(うつ病)の体験記


1 診断名

うつ病 

2 服薬したお薬

補中益気湯(漢方)

3 症状

一番ひどいとき:強い不安感、食欲不振、倦怠感、
全身のこわばり、我が子が怖い、ほてり・寒気、希死念慮、
我が子がいると眠れない

現在:不安感、疲れやすい


4 原因

産後「子どものことはひとりで全てやらなくてはいけない」
と思い込み、きちんと休養をとらずに頑張りすぎたこと。

また、産前にも精神疾患の病歴ありで、2回(それぞれ半年ずつ)
クリニックにかかったことがあったのですが、
産院には特に申告していませんでした。
精神的に体調をくずしやすい体質であることをあらかじめ伝えてお
けば、予防できたのかなあ、と今では思います。


5 過程

<入院中>
ハイになってしまっていて、寝るべき時に寝なかったり、
わざわざ出産当日から母子同室にしてもらったりしていました。
また些細なことで傷ついて泣いてしまうことが多かったです。
このときはまだただのマタニティブルーだと思っていました。

<退院後~精神科受診>

実家が新幹線で3時間かかるところにあるため、
退院後は隣町の義実家にお世話になっていました。

産後2週間後くらいから症状が出始め、
夜中辛くて、主人や我が子にきつく当たってしまいました。
その後ハッとし、
市のサイトにあった子育て相談のメールフォームで「
このままではダメになる、助けて欲しい」と送信。

市の保健師さんが電話をくださり、「産後うつかもしれないから受診をおすすめします」と
言われました。

ただ、
そのときは主人の理解もあまりなかったので、精神科の受診に踏み切
ることができず、とりあえず産院に相談することに。
診察を受け、
やはり産後うつの疑いがあるとのことで紹介状を書いてもらいまし
た。

<精神科受診~自宅に戻るまで>

精神科の治療を受ける上でネックになるのが母乳を続けるかどうか
だと思います。
完全ミルクにするとミルク代が結構かかるので主人が難色を示し、とりあえず漢方を服用して様子をみることに。

そのときは、食事もまともに取れなくなっていたので、
食欲を増やす効果のある補中益気湯が処方されました。
これが私には合っていたようで、食事はなんとか取れるように。

それでも夜何回も起きなければならないのが辛く、
数日義母に夜中の授乳をお願いして寝させてもらったこともありま
した。

産後1ヶ月して、自宅に戻りました。

<自宅に戻ってから~漢方を一度やめるまで>

無理して家事をやろうとしましたが、反動が来てしまい、
結局2ヶ月くらい主人に食事の準備を全てお願いしました。
とりあえずごった煮レベルのご飯を作れるようになったのは産後3
ヶ月を過ぎたころでした。

何日かに一度、心身がきつくてどうにもならない日があり、
義実家に助けを求めることもありました。
わが子をみてもらい、
1~2時間寝させてもらうだけでもだいぶありがたかったです。

産後2ヶ月ほどして、
漢方を飲み忘れることが増えたため一度やめることに。

<漢方再開~>
2週間ほどやめてみましたが、
体調が悪化し再度服薬へ。
そのときの診察で抗うつ薬を進められ一度完ミへの移行を決意した
のですが、
ちょうと哺乳瓶拒否の時期と重なってしまい移行できず。

「ミルクを飲ませなければいけないのに飲んでくれない」
というのが強いストレスに感じられ、結局きついときは休みながら漢方でごまかしつつ、母乳は続ける」
という今のスタンスになりました。

6 一番つらかったことは? 

主人の理解を得るまでしばらくかかったのが辛かったです。

出産直後は主人も体調を崩していていっぱいいっぱいだったようで
、何度も衝突しては辛い思いをしました。
精神科の受診、服薬、
ミルク育児への理解もあまりなく、また仕事の内容が特殊なため、

「薬に頼らなければいけない=
周りがサポートできてないってことだからそうなったら俺は頑張れ
ない。周りのサポートを否定してることになるんだよ」

「ミルクで楽になるなら、もっと家事頑張ってよって思う」

「寝不足だと通勤や仕事で事故りかねないから無理、ごめん」

などの言葉にとても傷つき、孤独感を感じました。今は主人も子どものいる生活に慣れてきたのでそんなことはないん
ですが……

たとえ夜中眠れなくても、子どものお世話が辛くても、
育児の相棒とも呼べる夫との「気持ちの上での」
共闘が出来ていたらずいぶん違っただろうにと思うのです。

なお、今は通院・服薬治療に理解を示してくれていますし、
子どものことにも積極的に関わってくれるようになりました。


7 回復するためにはどうしたらいいと思いますか?

早く自分の病状に気づくこと。服薬、休養、
ひとりで育児をしようとしないこと。


出産するだけでも大仕事ですし、そのあとひとりで家事も育児も!
っていうのはよほど丈夫じゃないと無理なんじゃないかなあと思い
ます。
無理しないで、周りの手を借りてとにかく休んでください。

「ママがいなくなってしまったらダメ」だけど、「ママだけじゃないとダメ」ってことはないんです。
これから長く我が子と生きるためにも、
自分のことをまず労わってあげてください。

ミィのまとめ

あおばさん、本当にお辛い思いをされましたね…

うちも、産後まもなくは夫と気持ちのすれ違いがありました。母乳育児の悩みや、私がうつ状態に陥っていることが、深刻に伝わらなかったんです。
夫にとっても、初めての育児、初めての産後鬱なわけだから、すぐに分からなかったのは当たり前のことでしょう。でも、あの言葉には傷ついたと思い出すこともあります、正直。
あおばさんは、基本的には一人で育児をし、母乳育児を続けるために漢方のみで頑張ったということで、本当にしんどい経験をされたと思います。
ところで、私の場合ですが、精神科医から「母乳をあげても大丈夫だよ」とリフレックスという抗うつ薬を処方されて、抗うつ薬を飲みながら母乳をあげていました。
抗うつ薬を服薬する際に、母乳育児を続けてもいいか否かは、医師によって判断が分かれるのでしょうか。
あおばさん、ご自身の辛い体験から、本当にためになるメッセージをありがとうございます!

これからも、産後うつ体験記の寄稿にご協力いただける方を募集します。

読者の体験記も5回目です。5人の方から、こんなに思いのこもった体験記を書いていただけて、感激してます。最初は誰も書いてくれないかも〜と思ってたので。


うつ病に限らず、双極性障害、パニック障害、産褥精神病などの精神疾患を患った方やうつ病までは行かないけど抑うつ状態だったという方の体験記を募集してます。     
   


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