⑯ 産後うつ治療編(入院2ヶ月目)

3歳児神話の呪縛から自由になろう。子どもがどう育つかなんて分からない。自分にできる育児をするだけだ!

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こんにちは、ミィです。私は、第一子を出産後に、産後うつを患い、産後3カ月から精神科に入院しました。3カ月間の入院生活を経て、産後9カ月で寛解しています。

さて、今回のテーマは3歳児神話です。

 

3歳児神話とは何か

みなさん、御存じですよね?3歳児神話。

ざっくり説明すると、

 

3歳児までの幼児の教育は、人格形成にとても重要なので、母親の温かい愛情のもとに、母子密着育児をするべきだ。逆に、3歳まで母子密着育児をしないと、人格形成に悪影響が及ぶ。

というものです。(ミィの解釈)

ポイントは、

①3歳まで育児するのは母親じゃなきゃダメ
②母親がずっと一緒にいないと、子どもが不良になる

この2点です。

「3歳児神話」でググっていただければ分かりますが、賛否両論あるこの主張、根拠がない神話(迷信)だとする意見の方が、現在は主流だと思います。1998年の厚生労働省の白書でも否定されているようです。

しかし、この3歳児神話、実は私たちの心の深いところまで、入り込んでいます。

近所のおばちゃんに「3歳までは、お母さんと一緒にいた方がいいよね。」と言われたことはありませんか?(私はあります。)

そんなことを言われると、「うーん。0歳から保育園に預けるなんて、かわいそうかも。私は母親としてダメなのかなぁ。」なんて、罪悪感が心にふっと浮かんだりして・・・

産後うつのお母さん達が、自分のことを母親失格だと責めてしまうのも、3歳児神話の影響もあるのではないでしょうか。

母親は育児に耐えられるように出来ている!?

私の経験をお話したいと思います。

入院40日(産後5か月)、私は、うつ病による脳の機能低下が回復し、本が読めるようになっていました。

「ストレスを消すスキル」(うろ覚え)といつ本を読んでいたら、こんなことが書いてあったのです。

赤ちゃんは3歳までは母親と一緒にいないと、人の気持ちに共感する能力が育たない。その結果、精神に不調を来たしやすい。育児は本当に大変なことだが、母親はそれに耐えられるように出来ているから大丈夫だ。


3歳児神話の進化系のようなことが書いてあったんです。しかも、この本は精神科医が書いたものでした。少し気持ちが上向いているときだったというのに、私は再び落ち込んでしまいました。
私は産後うつのために精神科に入院し、育児はすべて夫と義母がしていたので。

私は自分を責めました。

母親なら、どんなに辛い育児でも耐えられるはずなのに、どうして私は出来ない?母親としての適性がないから?

夫は「頑張りすぎてたまたま病気になっただけだ」と言うけど、違ったんだ。私は育児が苦手なせいで、うつ病になったダメな母。大変なのはみんな同じなのに、うつ病になって子どもと一緒にいることすら出来ないダメな母!

赤ちゃんと一緒にいるといつ泣くか緊張し、泣き出す度にどうしたら泣きやむか慌てて、泣きやむとまたいつ泣くか緊張し、ずっと緊張しっ放し。子どもといるのが怖くてたまらなかった。

私は、普通の人が乗り越えられる壁を乗り越えることが出来なかった、ダメ人間なんだ!こんな母親に育てられたら、大ちゃん(息子)の人生が狂う!

夫「母子密着育児って、父親はどうでもいいの?」

脳内ネガティブスパイラルに陥っていると、いっくん(夫)からメールが来ました。

「ミィは育児に耐えられなかった分けじゃなくて、妊娠・出産で疲れちゃっただけだよ。それに、母子密着ってなんで母親だけ密着で、父親はどうでもいいの?そんな本、真に受けちゃだめだよ。大ちゃんの心配をするようになったのは、大きな進歩だと思うよ。」

私はメールを返しました。

「たしかに。子どもがどう育つかなんて、分からないものね。どう育っても、大ちゃんは大ちゃんだもんね。うつ病になった今、うつ病なりの子育てをしていくしかないもんね。」

いっくんから返事。

「そう、ミィはミィなりに出来ることをすればいい。俺も俺なりに出来ることをする。それで、大ちゃんが不良になったら、大ちゃんの個性ってことでいいと思うよ。」

そうです。3歳児神話なんて、真に受けちゃダメ。

だって、母子密着育児をしてきたであろう、私たちの親世代の子どもたちはどうなってますか?少年犯罪や引きこもり、心を病んだまま大人になった子どもたちがいっぱいいませんか?

3歳児神話は、単純化すると「育児は母親がするべき。母性本能あるんだから。」というもので、実にアホくさい理論だと思います。

出産は母親にしかできないにしても、育児は父親にもできる。(おじいちゃんおばあちゃんにもできる、保育園の先生にもできる。)むしろ、いろんな大人と信頼関係を築いた方が、いいはず。

それなのに、母親ひとりに育児の重荷を押しつけ、「お前が育児しないと、子どもが不良になるぞ!」と脅す。

母親ってそんな完璧な存在じゃないですからね。24時間赤ちゃんと二人きりで奮闘していたら、ニコニコ笑ってるばかりじゃありません。疲れたり、イライラすることもあります。

そんなとき、父親が忙しくて母親に育児を任せきりの家庭だったら、よっぽど子どもの成長に悪いと思いますけどね。

産後うつになったのは誰のせいでもない。うつ病の自分にできる育児をすればいいだけ!

産後うつになった母親たちは、自分のせいでうつ病になったと思う傾向にあります。

そして、「育児に向いていない自分」「みんなやっていること(育児)が出来ない自分」「子どもが可愛く思えない自分」を責めます。

それは、「母親は育児に耐えられるように出来ている」という考えが元になっているのではないでしょうか?

その考えは大きな間違いです。

母親だって人間なんです。10ヶ月もかけてお腹の中で命を育て、死ぬ気で出産し、2〜3時間おきに授乳して夜も眠れない生活が続けば、誰だって狂ってもおかしくはないです。

うつ病になったのは誰のせいでもありません。

うつ病になってしまったからには、普通のお母さん並みの子育ては出来なくて当たり前です。子どもが可愛く思えないのは、うつ病で余裕がないからです。心が安定すれば、子どもを可愛く思う気持ちは取り戻せます。

他のお母さんがどうかなんて、関係ありません。
うつ病になった今、自分にできることを、できる範囲でして行けばいいんです。

それでは、うつ病の自分にできる育児ってなんだろう? 当時の私も悩みました。

この頃は、まだ入院40日目。退院後、一体どうやって子育てして行くのか?先が見えず、不安でいっぱいでした。

次回は、退院後、どうやって育児をしていくか?私が悩み、葛藤した話を書いていきたいと思います。

⇒ つぎの記事  産後うつ病の私に出来る子育て。保育園に預けるという選択。

 

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