⑫ 産後うつ病の症状

産後うつ病の症状2 脳みそ壊れて、決められない!集中できない!記憶できない!

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こんにちは、ミィです。産後うつ病の症状をくわしくお伝えするシリーズ第2回!認知機能の低下です。

 

大事なことなので、何度でも言います。


【育児の悩み】と【産後うつ病】は別物です。

産後うつ病は産後に起こるうつ病です。

「育児が辛い」と鬱々と悩んでいるだけではなく、うつ病の症状に苦しんでいます。

そのために「育児が辛い」と感じ、悪化すると育児ができなくなるばかりでなく、日常生活の何もかもができなくなります。

それでは、私が体験したうつ病の症状を振り返っていきます。

うつ病になると認知機能が低下する

うつ病になると、頭が全く働かなくなります。これを「認知機能の低下」と言います。

私は、うつ病は認知症に似ていると感じました。

認知症は、物忘れや、判断・計算・理解・学習・思考・言語が普段通りできなくなってしまう病ですね。

私の祖母は認知症なので、認知症をこの目で見てきました。

当時は、「もしかして、私は若年性認知症?」と疑ったものです。

具体的にはこんな症状が出ました。

1.何も決められなくなる(判断力の低下)

何かを決めようとすると、「ああでもない、こうでもない」と、考えがまとまりません。

産後うつ病の初期症状 という記事にも書きましたが、衣替えをしたらどの服を捨てるべきか決められず、2~3時間かかった、とか。

ミルクの量を何ccにしたらいいのかも決めらなかった、とか。

赤ちゃんが泣きだすとどうしていいのか分からず、「どうしよう、どうしよう」と焦るばかりで、死ぬか生きるかの選択を迫られているような、追い込まれた気分になっていました。

自分の取るべき行動が分からない。これは、人間にとって恐怖ですよ。

私たちはふだん何気なく小さな決断をしています。

たとえば朝ごはんを食べるという行為。まず、「朝ごはんを食べよう」と決める、次に「パンを食べよう」と決める、そして、「パンを何分焼くか」決める、最後に「パンに何をつけて食べるか」決める。

朝ごはんを食べるだけで、小さな決断が4つもありますね。

私は、ひとつひとつの決断が難しくなり、いちいち「朝ごはん食べる?何食べる?どうやって焼く?何をつける?」と夫に確認したこともあります。

う~ん、でも、「いちいち確認して来てうるさいな」としか思われてなかったようです。

病院に行くべきでしたよね。

「自分に何かおかしなことが起きている」とは感じているのに、「病院に行く」という決断ができなくなることは言うまでもありません。

2.何も集中できなくなる(集中力の低下)

疲れると、集中力がなくなることはよくあることですが、うつ病のそれは次元が違います。

たとえば、文字が読めなくなりました。

何か文字が書いてあることは認識できるのに、全く頭の中に入ってこない感覚です。

それと、テレビの画面が見れなくなりました。

テレビ画面がズームイン・ズームアウトしたり、切り替わったりすると、目が追って行けず、船酔いしたように気持ち悪くなりました。脳がテレビ画面を処理できない感覚とでもいいましょうか。

今でも鮮明に覚えていますが、父が「笑点」を見て笑っていたんですよ。

私はそれが羨ましくて仕方なかった。

私は、聴覚過敏で、テレビの音がうるさくてたまらず、「笑点」を見ても内容を理解できなかったんです。脳が壊れていたから。

テレビを見るというささやかな娯楽、それすらもできない。地獄の中をかろうじて生きている。それなのに家族は吞気にテレビを見ている。孤独でした。

「テレビが見れない」と、家族には何度も何度も訴えたましたが、「テレビが見れないのは産後によくあること。見なくたっていいじゃないか。」と言われてしまいました。

「そんなものか」と思っていたのですが、産後に目がチカチカしてテレビが見れないのとは、全く違うものでした。今なら分かるのですが・・・

精神科に入院しているときは、「笑点」を見て笑う父の姿を思い出し、何度も泣いたものです。

 

3.忘れっぽい(記憶力の低下)

異常に忘れっぽくなりました。

たとえば、夜にお風呂に入ろうとして、服を脱いだのに、お風呂に入るのを忘れ、パジャマを着て布団に入ってしまったことがありました。

布団の中でお風呂に入り忘れたかもしれないと気付きました。

その間の記憶がまったくない。

私は一体どうしてしまったんだろう?もしかして若年性認知症なの?

少しずつ、何もできなくなっていく恐怖。

まさかうつ病だとは思っていないので、自分に何が起きているのか、不安でたまりませんでした。

「産後、何だか忘れっぽい」とは、明らかにレベルが違う

「そんなの産後によくある症状だよ」と思われた方もいらっしゃるでしょうか。

全く違いますね。レベルも、持続力も。

「何も決められない」のは、優柔不断になっているのではなく、思考が停止して、何一つ決められないです。

テレビが見れないのも、目がチカチカして見れないのではなく、音もうるさく、画面も目で追えず、内容も理解できません。

忘れっぽいのも、うっかりではなく、記憶が抜け落ちます。

 

しまいには、人の言ってることも何だかよく分からなくなりました。

脳に霧がかかって、頭がぜんぜん回らない・・・

私の脳みそ、ぶっ壊れてる・・・!

簡単に言うとそんな感じでしたよ。産後の疲れから来るものとはぜんぜん違います。

ちなみに、産後は記憶力や集中力が低下する(マミーブレイン。産後脳。)と言われていのですが、最近になってそれは根拠がないとの結果が出ているようです。



「マミーブレイン」は”神話”、妊娠中だからと記憶力や集中力は低下しない | Medエッジ




壊れた脳みそはどこまで回復した?

ここまで脳みそが狂って、もう二度と戻らないんじゃないかと不安で仕方ありませんでした。一生仕事できないだろう、とか思ってました。

が、産後1年経って、9割方戻っています。

参考のため、いつ回復したかを書いておきますね。

【認知機能の回復】

・判断力の低下・・・抗うつ剤を飲んでから2~3週間後に回復しました。

・文字が読めない・・・抗うつ剤を飲んでから約1ヶ月半後に漫画が読めるように。3ヶ月後には本もすらすら読めるようになりました。

・テレビが見れない・・・抗うつ剤を飲んでから約3カ月後から見れるようになりました。

・記憶力の低下・・・抗うつ剤を飲んでから2~3週間後に回復しました。

壊れた脳も、きっと戻りますから、放っておかないで、精神科(メンタルクリニックなど)を受診することをおススメします。

産後うつ病の症状は人それぞれですから、あくまでも一個人の体験談として参考にしてくださいね。

 

⇒ つぎの記事  産後うつ病の症状3 眠れずにそわそわ歩き回る(不眠と焦燥感)

 

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