⑪ 死にかけ里帰り育児編

里帰りで母と共倒れ!?なぜ親世代の母親は新米母に厳しいのか。

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こんにちは、ミィです。

今回は、産後うつ病になった私のキーパーソンだった母までもが壊れた話です。

 

~これまでの話~

産後の体調不良にも関わらず、頑張って育児してたら産後1ケ月で産後うつに。勇気を出してメンタルクリニックを受診するも「育児が苦手なだけ」認定されてしまった。そして、産後75日から地獄の里帰り育児が始まった。 

 

介護と育児の手伝いで疲弊していった母

私は産後1ケ月から、母の助けをかりて育児をして来ました。

産後2か月までは、母に田舎から片道2時間ほどかけてアパートまで通ってもらい。

産後3カ月までは、私と大ちゃん(息子)が実家に里帰りする形でお世話になりました。(里帰り中にしてもらっていたことはこちらの記事

母は認知症の祖母2人の介護もあり、もともと責任感が強く真面目な性格でもあったので、だんだん疲労が蓄積していったのでしょう。

ついに壊れるときが来ました。

 

産後86日保健師さんの訪問で母ブチ切れる

産後86日、里帰り先の実家に保健師さんが訪問してくれることになりました。

産後70日の保健師さんの訪問を受け、里帰り先の市に私が育児ノイローゼであるという情報が伝わり、わざわざ市の職員さんと保健師さんが訪問に来て下さったのです。

そこで保健師さんから言われたこと。

「まずは自律神経を整えるために夜眠った方がいいです。夜の授乳を誰かに代わってもらうことはできませんか?メンタルクリニックで軽い睡眠導入剤をもらって、夜寝てください。」

それを聞いた母はその場でブチ切れ。

私は介護もやってて、風邪も引いてしまって、これ以上やったら死んじゃいますよ!!!昼間面倒みてあげて、(私に)お昼寝だってさせてあげてるのに!!」

私が赤ちゃんだった頃に母がつけていた育児ノート10冊を床にたたきつけて、怒りだしました。

保健師さん唖然。私は放心。

保健師さんとしては、私の様子を見て、「この人はうつだ」とピンと来ていたのだと思います。

だからこそ、メンタルクリニックを受診させるよう導くために、やんわりとお話されたのだと。

ですが、キーパーソンである母が疲労困憊状態になっており、アンチ精神科・お薬絶対反対だったため、フォローのしようがない状態・・・。

保健師さんは1時間ほどで帰って行きました。

母の怒りは収まらず。

「あの人たちは子どもいるの!?子どもがいるなら、夜眠れなくて当たり前だって分かるじゃない!母親はみんなそうなんだよ!なんで、お昼寝でカバーしろって言えないわけ!?」

「医者でもないのに、薬、薬って!!」

「私は変な奴だって思われたっていい!薬は絶対飲ませたくない!またうちに来て薬の話を言ってきたら私は負けないよ!!」

「このままでは、私たちは共倒れになる!」

私はそのときは深刻なうつ状態でした。夜も眠れないし、お昼寝できたとしても全く寝た気がしないし、フラフラでもう限界ギリギリ。

それでも、母にこう言われて、「家族に預けて夜眠ることなんて許されない」と思いました。

「死ぬまで頑張らないと」・・・と。

 

昭和世代母が新米母に厳しかった理由

なぜ母はここまで厳しかったのでしょう。

母の育児ノートを見れば分かるのですが、それはもう凄まじいんですよ。

ミルクの量を細かく書いてあるし、何時何分に寝て、何時何分に起きて・・・と、分単位で赤ちゃんの睡眠時間を書き込み、何時何分「しゃっくり」「うなる」とか細かいことまで書き込んであるんです。

母曰く「3カ月間、ほぼ徹夜だった。明け方だけ母親に手伝ってもらったけど、それ以外はひとりでやった。4時間眠れば御の字!」

「赤ちゃんの泣き声の幻聴が聞こえた。夫はたまに来てチラッと見て帰っていくだけだった。死んだ方が楽だと思ったけど、責任感でやりきった。」

母自身がどんなに辛くても育児を辛抱してやり通したからなんです。

育児以外のことに関してはここまで厳しいことを言われたことはありません。

たとえば、仕事なら。「疲れたら休めば」と言ってくれます。

育児となると話が違ってくる。

「頭が重い」と訴えても「寝不足だから頭が重いのは当たり前だ」と言われ、「母親は眠れないものなんだ」と、取り合ってもらえません。

果ては、「苦労して育てないといい子に育たない」とか、謎の精神論が飛び出してくるんですね。

産後85日頃の私は、発狂寸前でした。

「死にたい」気持ちは産後すぐからずっとくすぶっていましたが、この頃から、「もう逃げられない。死ぬしか方法はない。」と思う気持ちが加速度的に強まって行ったと思います。

「死」が具体性を帯びて迫って来ました。

 
 
【追記】
 
この記事を公開したところ、読者の方からネガティヴな反応をいただきました。
 
私がこの記事を書くにあたり、何を問題だと思っているのかを明確にしたいと思います。
 
私の母が、自分の育児体験をベースに「母親は眠れなくて当たり前」と思い込み、保健師(母子保健の専門家)のアドバイスに全く耳を貸していないことが問題なのです。
 
私は公的な援助が必要であったにもかかわらず、それをつっぱね、聞く耳を貸さない姿勢が、ダメなのです。
 
「自分の娘がうつ病になるはずがない。精神科のお薬はこわい。」という思い込みが、精神科にかかることを遅らせ、結果としてうつ病を悪化させることになっています。
私の夫にも情報をきちんと伝えていないので、夫は私が病んでいることに気付いていません。
産後うつの問題を、家族だけで抱え込んではいけません。
 
どうぞ、保健師、精神科医に相談し、指示に従ってください。早く適切な援助を受け、治療を始めてください。

 

⇒ つぎの記事  産後うつ病の症状1 聴覚過敏(音がうるさい)

 

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ブログに書いた産後うつ体験記や、精神科医のアドバイス、産後うつチェックリストが載っています。