こんにちは、ミィです。産後うつ病の症状を詳しくお伝えするシリーズも8回目です。今回は、ヘビーな内容になっています。ズバリ、希死念慮(きしねんりょ)です。
希死念慮と自殺願望は違うもの
希死念慮って何だ?
その名の通り「死にたい気持ち」のことです。「自殺念慮」とも言うようですね。うつ病になる前は、聞いたことすらありませんでした。
私に実際に起こった希死念慮が一体どういうものだったのか?というと、「死にたい」なんて、そんな悠長なものではありませんでした。
私は、精神科に入院してたのですが、主治医から「もう死にたい気持ちはないんですね?」と聞かれて、
私の希死念慮体験
私はうつ病になる前は「死にたい」などと考えたことはありませんでした。まぁ、「生きてるのが辛い。死んだ方が楽かも。」程度は考えたかもしれませんね。
希死念慮が襲ってきたときは、そんなもんじゃなくて。
うつ病の初期の段階では、じわじわと「死にたい感覚」が常にあるような死にたさでしたが、末期になると、一日中死のことしか考えられなくなりました。
頭の中は死についてぐるぐる同じようなことを考えてばかり。
死にたい。でも怖い。でも死にたい。どう考えても死ぬしかない。でも怖い。でもやっぱり死ぬしかない。どうやったら死ねるのか。死のう死ぬぞ。死ななければならないんだ。○月○日までに絶対に死のう。
「死ぬしかない」と思うようになり、ついには「死ななければならない」と、死ぬことが自分の義務であるかのように思ってました。
ついには、死ぬ日にちまで具体的に決めて、実行に移すべく自殺方法を調べ始めました。
「自殺 確実 方法」「楽に死ぬ方法」
「首つりやり方」
「飛び込み賠償金」
こういったキーワードでググりまくっては、何とか実行に移そうと思いました。
昼間は3カ月の大ちゃん(息子)を抱っこしながら、部屋の中を歩き回り、このドアで首つりしようかと思案しました。
ベビーカーを押して散歩に出かけると、このカーポートなら縄をかけても足がつかないし、発見されにくいから首つりに向いているな、と思ってみたり。
ありとあらゆるものが自殺に結びついてしまっていました。
夜になると、寝ている大ちゃんとは別の部屋で、首つりの予行練習を何度もしていました。
首つりで意識が飛ぶ感覚というのがネットに書いてあり、しゃがみ込んで深呼吸を10回ほど行い、突然立ち上がって起立性眩暈を起こし、ベルトで首を締めました。
その頃は、頭の重さと脳みそが痺れるという身体症状があったので、激しく頭が痺れて「死ねるかもしれない。」と思いました。
まさか赤ちゃんをベビーカーで連れて歩いているお母さんが自殺しようとしているとは、誰も想像も出来なかったと思います。
体中を焦燥感と不安感が巡って、怖くて、いてもたってもいられず、じっと座ってもいられない。それでも大ちゃんは容赦なく泣き叫ぶ。
そして、「一刻も早く死ななければならない」と、せき立てられるような気持ちで、ベビーカーを押していたのですから、我がことながら恐ろしいです・・・
言葉では言い表せない地獄でした。生きてここに存在しているだけで苦痛でならないので、5分が過ぎ去らない。
これは、いつだか分かりませんが、いっくん(夫)に電話で伝えた言葉です。私にとっての希死念慮は、死ぬことよりも苦しい地獄でした。
産後うつ病は自殺、母子心中を図ることもあるので、甘く見ないで。
今振り返ってみると、全く意味が分からないというか、狂っていたと思います。
でも、当時は心の底から「死ななければならない」と思って、死ぬために努力していたのです。
自分の意志だったのかすら怪しい。なぜ、あれほど自殺に取りつかれていたのか?
それは、精神の病気だったからです。
産後うつ病は、死にいたる病です。絶対に甘く見てはいけません。
お母さんが自殺したり、ときに赤ちゃんを道連れにして母子心中を図ることだってあるのです。
産後うつ病がそれほど危険な病気だということは、世の中にもっと広く知られるべきだと思っています。
さて、自殺についてはもっと書くべきことがありますので、今回は希死念慮とはどういったものか?という話だけで終わりにします。