こんにちは、ミィです。私は、第一子を出産後に、双極性障害を発症しました。
最初は、不眠や希死念慮といった、うつの症状が現れていたため、「産褥期のうつ病」との診断でした。精神科に入院し、治療を開始したところ、2カ月後に躁転。後に、双極性障害であることが分かりました。
さて、今回は、私が躁転した初期の頃に起こした行動について書いていきます。
躁転したら、精神科病棟が天国に。
私は、入院生活53日から64日までの12日間、自宅に一時帰宅をしていました。(産後5カ月)
その間に躁転し、気分がハイテンションな状態になり、前向きでやる気に溢れる一方、夜中に何度も起きたり、早朝に目覚めたりして、睡眠時間が短くなってしまいました。
再び病院に戻ってからの生活は、うつのときの入院生活とは一転、明るく楽しいものになりました。精神科病棟が、まるで天国なんです。
入院した当初は、お先真っ暗の絶望の中、毎日のように部屋でひとり大泣きしていたというのに。
「生きとし生けるもの、みんなありがとう!!」
そんな心境なんですね。自分がハッピーなので、あらゆるものへの感謝の念が湧いてくるというか。
それでも、私は、自分が躁状態になっているとは全く疑いもせず、愉快な毎日を過ごしていました。
躁転初期の行動
そんな軽い躁状態となった私がどんな行動を起こしたのか、知りたいのはそこだと思います。
私が入院生活64日から80日までに起こした妙な行動について、まとめてみました。躁転した初期に、病院で起こした行動だと思ってください。
①イメチェンをする
うつが治ったので、「ボロボロの見た目をキレイにするぞ!」と思い立ちました。入院中に外出して、美容院で、カット、パーマ、カラー、ヘッドスパのフルコースをやってのけました。
②ネットでもハイテンション
フェイスブックのトップ画像もアゲアゲなものにしていました。息子とのラブラブの写真をハートカメラというアプリで加工し、「LIFE IS ADVENTURE(人生は冒険だ)」という文字を入れていました。
③友だちに電話しまくる
毎晩、病院の個室から友だちに電話しまくりました。ハイテンションで明るいので、相手も空気に飲まれて笑ってくれていました。一人当たり2~3時間話していたような気がします。
「うつ病になったけど、人生すべてネタだ!」とか言って笑い話にしてたら、友だちに「ミィと話して勇気をもらった。ミィが講演したら、みんなが救われるよ。」と言ってもらえたりして、まんざらでもない気分でした。
④友だちにカミングアウトしまくる
毎日色んな友だちに電話をかけまくっているので、必然的に自分の病気のことをカミングアウトしまくる結果となりました。産後5カ月から8カ月あたりまでの3カ月間で、述べ50~60人に話したと思いますね。ほとんど連絡を取らない昔の友だちにまで電話していたので、やりすぎてしまったと反省しています。
⑤看護師さんを褒めまくる
看護師さんたちとwinwinの関係を築くべきだと思い、労わりの言葉をかけたり、褒めたりしていました。「美人だね」「いつもお疲れ様です」とか言って。しまいには、毎日の問診のときに、看護師さんを部屋に連れて来て、音楽をかけながらしゃべりまくっていました。これは典型的な軽躁だったのかな。
⑥病院内でいたずらをする
病院にはご意見箱が置いてあったので、私はふざけてお手紙を入れてみたんですよ。「お正月のお飾りが置いてありますが、『家内安全』と書いてあるのはおかしいです。病院なら、『病気平癒』が正しいのではないでしょうか。」なんて書いて。他にもどうでもいいことを15個並べてね。面倒くさい患者です。
⑦ギャグ連発してスベる
2カ月も入院していると、入院仲間がいろいろやらかして面白い事件が起きます。私はそれをネタにして面白おかしく話しまくり、「ミィさんってホントに明るくてムードメーカーだよね。」と言われていました。主治医の向井先生や、作業療法の先生にもギャグを言ってはスベッていました。
⑧両親に感謝のメール
両親に突然、結婚式の感謝の手紙のようなメールを送りました。
「私がうつ病になったのは誰も悪くないよ。いっくん(夫)も、義理実家も、うちの実家も、最善を尽くしてくれたよ。私のことをまるごと愛してくれた両親のことを心から尊敬しているよ。そしてありがとう。決して自分のことを責めないでね。」
ところが、これは一時の気分上昇のために書いたものに過ぎず、2カ月後にはイライラして両親にブチ切れて大げんかです。
躁転初期は一見普通。でも、後から振り返ると「痛い」。
これらの行動を起こしているときの私の心境は、「チャンチャラおかしいわ(笑)」。
私の好きな言葉に「おもしろき ことのなき世も おもしろく」という高杉晋作の言葉があります。まさにそれを実行しているつもりでした。
楽しくて、面白おかしくて、笑ってばかりいました。
私の場合は、軽躁なので、そこまで奇想天外な行動や、人に迷惑をかける行動はしていません。周りから見ても、そこまでおかしくはなかったと思います。一見、そういう性格の人ようにも見えますよね。
でも、あとあと考えてみると、痛い行動が多くて、恥ずかしいです。
フェイスブックの痛い投稿とか、寒いギャグ連発とか、友だちに電話しまくって病気のことを言いふらすとか、ちょっと痛いなぁ。ウザいし。付き合ってくれた友だちは迷惑だったかもしれません。
こんなことをしていたところ、私は主治医の向井先生から躁転を疑われるようになります。その話は次回。
つづく。
この本を一冊読めば、双極性障害という病気の症状、お薬、治療法などが全部分かります。