こんにちは、ミィです。産後うつ病の症状を詳しくお伝えするシリーズ、第5回。今回は分かりやすいですよ。体のことですから。
産後に突然「うつ病」になってしまった私。
驚くかもしれませんが、自分が「うつ病」という自覚はありませんでした。
音がうるさく感じる(聴覚過敏)、集中力がなくなり、テレビも見れない、文字も読めない、眠れない、そわそわしてしまう、疲れが取れずにだるい・・・
振り返ってみれば、すべてうつ病の症状なんですが、「産後の疲れのせいだ。育児のストレスのせいだ。」と思い込んでいました。
まさか自分がうつ病になるとは思いもせず、否定したかったのかもしれません。
異様なだるさと頭の違和感
産後すぐから、100年分の疲れが身体にのしかかっているような、何とも表現しがたい「だるさ」を感じていました。
まったく疲れが取れない。頭の芯からボーっとするような感じ。
通常の疲れとは全く質の違う、異様な倦怠感があったように思います。
それが、産後2カ月頃、頭に症状が現れ始めたのです。
脳みそが正常に機能せず、まるで脳みそが溶けているかのような感覚でした。
頭に帽子でもかぶったように締め付けられて、常識では考えられないほどの、まさに死ぬほどの頭の重さを感じるようになりました。
さらにヘッドギアをつけて電流を流されているように、頭がビリビリ痺れ始めました。
大野裕先生の「うつ」を治すによれば、この頭痛はうつ病特有の症状だったようです。
重く締め付けられるような頭の痛みはうつ病の人に特徴的といわれ、教科書的には鉢をかぶったような重さだと表現されることがあります。
「病気かもしれない」と思っても、深刻さを説明できなくなる
ここまで来ると、さすがの私も「自分は脳の病気なのでは?」と疑いを持つようになりました。
母や夫に「頭が締め付けられて重い。頭がおかしい。」というようなことを訴えていました。
でも、「睡眠不足だからじゃないか。」とか「赤ちゃんが眠るようになったら、夜眠れるようになるから治るよ。」と励まされてしまって・・・
私に起こっている深刻な事態がまるで伝わりませんでした。
どんなに体に異変が起こっていようが、見た目は普通で、ちゃんと食べて動けていたから。
脳が正常に機能せず、うまく言葉が出ないので、説明するだけの力もありませんでした。
ですから、頭の違和感を感じ始めてからも2~3週間はそのまま放置していたと思います。(この辺記憶があいまい。)
うつ病は体の病気でもある。おかしいと思ったら病院へ!
うつ病は「心の病気」と言われますが、はたしてそうなのだろうか?と疑問です。
私にとっては、 うつ病は、まぎれもなく「体の病気」でしたよ。
しかも、目に見えない体の病気。だから、怖いんです。
後で主治医に聞いたところ、私の頭の違和感は「緊張型頭痛」とのことでした。
産後100日で精神科に入院することになり、1日に12時間以上眠る生活をしていたのですが、身体症状が治るには3カ月弱も時間がかかりました。
100日もの間、うつ病になりながら眠らずに育児を続けたことで、休んでも休んでも疲れが取れなかったのだと思います。
一時は「もう私の頭は一生戻らない。頭がおかしいまま生きて行くのか。」と悲観していたものです。
ところが、ときどき「あれ?今日は頭が軽いな。」という日が混じるようになり、いつの間にやら治っていました。
すぐに良くなったわけではないし、良くなったり悪くなったり、波はありましたが、きちんと治療を受けたらいつの間にか良くなっていました。
今になって思うのは、「おかしいな」と感じたときに、なぜ病院に行こうとしなかったのかということ。
うつ病が進行しすぎていて、何も決められない、どうしていいかサッパリ分からない、思考力ゼロの状態だったから、そのままにしてしまった…。
もっと早く病院に行っていれば、苦しい時間も短くて済んだはずです。
「おかしいな」と思ったら、早めに精神科(メンタルクリニック)を受診するべきですね。
うつ病が悪化すると取り返しのつかないことになりますからね・・・
⇒ つぎの記事 産後うつ病の症状6 我が子が怖くてたまらない。(我が子恐怖症)